馬のマーク  増進堂・受験研究社

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理科の自由研究

平成12年7月16日 皆既月食を見よう

2000年7月皆既(かいき)月食部分月食の始まり,終わり?
月食はどうしてできるのでしょうか?皆既月食のとき,月は全く見えない?
月食についてのクイズ

月食を見ましたか?   見ましたよ!
7月16日の皆既月食時の写真

月のことをもっと知りたい人は



 2000年7月16日〜17日未明にかけて皆既(かいき)月食が見られます。
 みなさんは月食を見られたことがありますか?
 満月が左側から欠けていき,見えなくなり(皆既月食:かいきげっしょく),そして再び月の左側から見えてきて(右側が欠けている),満月にもどるというドラマなのです。
 今回の月食は下の表のように,およそ4時間のドラマとなっています。これだけ長い月食は20世紀,次の21世紀を通じてもめずらしい現象なのです。
 天気がよければ,4時間のドラマをゆっくりあじわいましょう。
(注意) いつも見ている月が欠けているのとはチョット違うよ。いつも見ている月の欠け方は,
  バックナンバー 「2.月を観察しよう」 を見てください。


 日本では,月食の始めから終わりまで全国で見られます。
 日本の他,アフリカ大陸東部,アラビア半島南部,アジア大陸(シベリア北部を除く),インド洋,オーストラリア,太平洋,北アメリカ西部,南アメリカ南端および南極大陸で見られます。

 月食の始まり:16日午後 8時57分ごろ
 皆既の始まり:   午後10時 2分ごろ
 皆既の終わり:   午後11時49分ごろ
 月食の終わり:17日午前 0時54分ごろ
  (見える時刻は地方によって少しずつ違います。)



部分月食 右の写真は1982年1月10日の月食を写したものです。この写真のように部分的に欠けている月食を「部分月食」といいます。
 さて,この写真の部分月食は月食の始まりでしょうか,終わりに近い状態でしょうか。*1


月食はどうしてできるのでしょうか?
 月食は,太陽−地球−月と一直線にならんだときに,太陽が照らす地球の影(かげ)*2に月が入るときにできます。(今回の月食は,月が地球の影のど真ん中を通過するんですよ!!)
 右の写真で月の欠けているところが地球の影です。この影の形から,地球の形を想像してみましょう。*3
p191
『スーパー理科事典』 p.191より


地球の影に月がすっぽり入っている(皆既月食)とき,月は全く見えないのでしょうか?
皆既日食  皆既月食の時の月を見られた人はいますか?
 よく観察してください。通常は,ぼやーっと赤銅色(しゃくどういろ:赤っぽい色)に輝(かがや)いているのが見えます。*4
 右の写真(『スーパー理科事典』 p.190より)は,満月が大きな地球の影の中を右上から左下へ横切っていくようすを1枚の写真に写したものです。(中央の皆既月食は少し時間を長くして写してあります。) 地球の影を白の点線で表しています。
  もう一度よ〜く観察してください。赤っぽい皆既月食時の月の明るさは一様ですか?*5

 皆既月食中の月は地球のまわりの大気(空気)の状態によって見え方がちがいます。大きな火山爆発(ばくはつ)などがあったときには,大量の火山灰が大気にまき散らしますので,その影響(えいきょう)で皆既月食中の月は見えないことがあります。今年は春に,北海道の有珠山(うすざん)が噴火(ふんか)しましたので,その影響があるかも知れません。
 今回の皆既月食時には月が見えますでしょうか。みなさんの目で確かめましょう。


月食についてのクイズです。調べてみましょう。
 (1) 月食はなぜ満月の時だけ起こるのだろう?
 (2) 満月は毎月あるのに,そのたびごとに月食にならないのはなぜだろう?
 (3) 日食はせまい地域(ちいき)でしか見られないのに,月食は広い地域で見られるのはなぜだろう?
 
(答えは『スーパー理科事典』 p.191にあるよ。)



* * * * *


*1:部分月食の右側が欠けているのは,皆既月食が終わり,月食が終わりに近づいているころの月です。
 月はいつも東から西へ動く(地球が西から東へ自転していることによる)ので,右側から欠けていくように思われます。が,月食は,月が地球のまわりを西から東へ回っていることから起こるので,左側から欠けていくのです。

*2:地球の影……影のでき方には,くっきりと影のできる「本影(ほんえい)」とぼんやりした影のできる「半影(はんえい)」とがあります。「月食」というのは地球の本影の中に月が入っているときをいいます。

*3:紀元前,ギリシアの科学者が地球の形は球形であるということを知っていたのは,一つには,月面にうつった地球の影の形がいつも円弧(えんこ:円の一部)になっていることを観測していたからという。)
 →『スーパー理科事典』 p.184
 地球の本影の直径は月の直径の約2倍半もあるので,月面には影の一部分しかうつっていません。しかし,影の一部分とはいえ,地球が球形である事を実際に見るのは感動的だとは思いませんか。

*4:月が地球の影に入っても見えるのは,太陽の光が地球の大気(空気)によって曲げられ,一部分が影の中に入るからです。
皆既月食  また,影の中の月が右の写真(皆既月食中の月)のように赤っぽく(赤銅色)見えるのは,夕日が赤く見えるのと同じ原理で,赤い色が空気中のちりなどにじゃまされずに,私たちの目にたどりつくからです。
 →『スーパー理科事典』 p.618

*5:地球の大気によって曲げられた太陽光は,影の中心にいくほど少ないのです。影の中に入っている月のどのあたりまで見えるか(どのあたりまで光が入っているか)をよく観察してみましょう。
  右の写真の左上が地球の影の中心です。このように見えるか目をこらして観察しましょう。


* * * * *




見ましたよ!

 7月16日(2000年),全国的に晴れ間が広がったようですね。発信地大阪も感動的な皆既月食が見えました。(雲にじゃまをされて見えなかった時刻もあるかもしれませんね。)
 これが20世紀,21世紀最後の月食,感動しました!(今回と同じ程度の月食は,西暦2123年に見られるそうです!) 予想通りの時刻に左から欠け始め,予想通りの時刻に皆既月食になりましたね。地球の大きさを想像しましたか?
 皆既月食は,思った以上にくっきりと赤銅色に見えました。この様子はテレビでも同時中継をしていましたね。中心側が少しぼやけていましたね。(これだけ皆既月食がはっきり見えるとは,少々不気味な感じもしないではないですが,……。)
 そして,予想通りの時刻に左側から再び月が光ってきましたね。赤銅色に輝いていた月がだんだん明るくなっていく様子,地球の陰の輪郭(りんかく)がはっきりと分かってくる様子,じょじょに,月が大きくなっていく様子。私たちは地球の影を見ている! 「宇宙船地球号」は太陽に照らされて月にその影を落としている!
 観察していると,月の欠けていく速さ,元にもどっていく速さがはやいとは思いませんでしたか? あのスピードで月は地球の周りを回っているのです。驚きましたね。
 (月が東から西へ動くのは,地球が東から西に自転しているからですよ。)
 明日は寝不足かな………。




7月16日の皆既月食時の写真が届きました


皆既月食2000.07.16
 7月16日の皆既月食はご覧になりましたでしょうか。
 このページでいつもご指導いただいています長谷川敏先生より,7月16日の皆既月食時の写真が届きました。
 写真は皆既月食の終わりで,左側が地球の影から出て明るくなってきています。
データ:23時54分〜,30秒露光,F:32,f:400mm×4,ISO:400,明るさは,画像処理で少し明るくしています。
(2000.08.14)



月食の詳しい解説は→『スーパー理科事典』 p.190-p.191
  →クリック! 「もくじ」で自分の知りたい項目があるか探してみよう。
月のことは→小学科学 クイズ宇宙のなぞ(受験研究社刊行)にもくわしくのっているよ。p.4-p.23,p.36-p.39
  →クリック! 「もくじ」で自分の知りたい項目があるか探してみよう。


月のことをもっと知りたい人は
http://moon.system.to/moonnet/
月に関するサイトのリンク集。
http://www.silvermoon.cup.com
科学,行事,神話等の観点から月の話題を提供しています。
http://www.butaman.ne.jp/USERS/~aoshika/
作者が撮影した天の川や星空、月面の画像を満載しています。
http://member.nifty.ne.jp/eminyan/tukimi00.htm
月見台から眺(なが)める月の満ち欠けを提供しています。
http://village.infoweb.ne.jp/~fwbc0109/index.htm
月と惑星を中心とした天体写真を展示しています。
http://moon.nasda.go.jp/
NASDAのページです。月に関するFAQやシンポジウム、月探査計画等についての日本の最前線を語っています。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~n_iwai/Luna.cgi
今日の「月」の姿を表示。日付による検索表示も可能です。
(第10回 2000.7.9 長谷川敏指導)



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